読書感想文



今日、読書感想文の話が出た。夏休みの特別課題という印象が強い。実際、記憶に残っているのは中学入学に伴う課題(の一角)だから、夏の専売特許ではなかったらしい。30ほどのリストから選択しての執筆だったが、何を読んで語ったのか、もう忘れた。シャーロックホームズだったような気もする。

この話が出たのは、専修の演習の始業ベルが鳴る前だった。ハリーポッター。シャーロックホームズのファン(愛読者)のことを、シャーロキアンと呼ぶのをもじり、ハリーポッターファンの方はポッタリアンの名称を持つらしい。“ポッタリアン”。ナポリタンとイタリアンを連想させるシラブル。

読書感想文に求められる要素は何か、という話だった。リアクションペーパー。わたしはその次元の内容が求められているのだと思っていた。ファクトに対する忠実な感情の起伏、大多数が持ちうる感性を言語化する。そうすることで、ヒューマニティーを計られているのだ。

文章を書く時、わたしたちは演じる。思考の順番を辿るのではなく、進行して感受しているかのように再現する。また、真に生起したものとは異なる事象を、あたかも胸に抱いているかのように装う。
サウンドアンドフューリー。何も意味しない。